2023-01-01から1年間の記事一覧
再投稿記事ですが、前回からの変更点は下線で示しております。 小児科開業医が児童発達支援外来を行うにあたり大きな問題点が3つあります。 1.診療報酬が低すぎる 2.トレーニングや自信の不足 3.診療時間の確保 です。 発達支援に興味のある小児科の先生方を…
今日は、当院の発達支援外来を受診した方の転帰についてお話します。 診断名についてはあえて割愛させていただいております。 ・対象 2020年4月~2021年8月の期間に当院の発達支援 外来を受診した患者104名 (男児75, 女児29) ・方法 診療録より後方視的に、…
今日は、発達支援外来初診時の困り事についてお話していきたいと思います。 ・対象 2020年4月~2021年8月の期間に当院の発達支援 外来を受診した患者104名 (男児75, 女児29) ・方法 診療録より後方視的に、初診時年齢, 診断, 性別 初診時の困り事, 薬物療法…
それでは、当院の発達支援外来のデータをお示ししていきたいと思います。 データは1回でお示ししたいところですが、時間の確保が難しく、細切れになってしまうことご了承お願い致します。 ・対象 2020年4月~2021年8月の期間に当院の発達支援 外来を受診した…
先日、「運動の不器用さがある子どもへのアプローチ (著者:東恩納拓也) 」を読みました。 発達支援外来では、不器用さに悩む子が多く、この本を手に取ったのですが、一般の方にとっても比較的分かりやすく書かれていたので紹介させていただきたいと思います…
今日は当院の発達支援外来でどのような診療をしているのかお話させていただきます。 まずは、現在の診療体制ですが、名誉院長先生との2診の曜日 (水) に対応しております。1日に12人ほどです。診療時間が入退室まで含めて20分なので、事前にメールで、現在の…
最近、外来が混雑しており、1人あたりの診察のテンポが早いと感じている方もいらっしゃるかもしれません。 できる限りの丁寧な診療は心がけておりますが、外来が混雑していると、なかなか受診理由とは関係のないことや緊急性のなさそうな事を質問しづらいこ…
成長痛とは、幼児や学童が就寝前に激しく膝や下腿を痛がり、それが1時間もしないうちに自然におさまってすやすやと眠りにつく、というエピソードが月に数回あり、それが数年続いて自然に治るという経過を取るものです。 Waltersらの作成した診断基準は、 1.…
先日、保育園健診で指しゃぶりに関する質問をいただきました。それをきっかけに、指しゃぶりについて勉強したことを共有させていただきます。 1.年齢毎の指しゃぶりについて 乳児期:吸綴本能に基づく自然な行為で、口の機能発達面での意義も大きい 目と手の…
昨年、通常級において、支援を要する児は8.8%という報道がされました。 通常学級に在籍する児童生徒、8.8%が特別な支援必要 文科省調査 | 教育新聞 (kyobun.co.jp) 支援を要する=発達障害児ではありませんが、発達障害は小児科医にとって、アレルギー疾患や…
先日、不登校に関する名著を見つけたので共有させていただきます。 NPOカタリバがみんなと作った 不登校ー親子のための教科書 https://store.shopping.yahoo.co.jp/ys-selectold/20230217074245-00036us.html?sc_i=shp_pc_search_itemlist_shsrg_img 著者…
昨日は、息子を連れて、埼玉県の稲荷山公園に埼玉県オリエンテーリング協会主催の 大会に参加してきました。 息子にとって初めてのオリエンテーリングです。 オリエンテーリングとは、地図とコンパスを持って、山の中に入り、地図上のチェックポイントを回る…
外来で発達障がいを有する児の、ご兄弟への説明や対応について相談を受けることが度々あります。 最近、日本きょうだい福祉協会が設立されました。 日本きょうだい福祉協会 (siblingjapan.com) twitterでトレンドに上がったこともありましたね。 今回、きょ…
溶連菌ってどんな細菌? ☑ 小児の咽頭扁桃炎の原因の15-30%を占めます。 ☑ 発熱, 強い喉の痛み, 舌のブツブツ (苺舌) などの症状をみとめます。 ☑ 通年性ですが、冬から春にかけて流行します。 ☑ 感染経路は飛沫感染で、潜伏期は2~5日です。 2.どのように治…
現在、全国的に新型コロナウイルス感染者は増え続けているようです。 今日は、5類化後の気になる医療費についてお話しします。 まずは、全体の概要です。 新型コロナに関連した医療費の変化 抗コロナ薬とワクチン以外は、公費→負担あり (保険診療)になって…
今日は、心とからだの健康の2021年6月号に掲載された記事を紹介します。小児科開業医の仕事について、小学生との対話形式で紹介しております。 先生:S君、こんにちは。今日は、小学校の夏休みの宿題で、先生の仕事の取材でしたね。 S君:はい。今日はよろし…
今日は、外来でお母様よりよくいただく質問の1つ「咳が多く呼吸が苦しそうなのですが大丈夫でしょうか?」について、お答えしていきたいと思います。 大事なポイントは、 1) 睡眠状況 2) 咳き込み嘔吐の有無 3) (医療機関のみ)酸素飽和度 SpO2 4) 呼吸回数 …
今日は、お子様が発熱や嘔吐を認めたときに、お母様がしばしば心配する脱水状態の評価の方法についてお話ししていきたいと思います。 いつも診察室で私が確認しているのは、 1) 全身状態 2) 尿量 3) 皮膚緊張度 (ツルゴール) 4) 毛細血管再充満速度 (capilla…
今日は、2週連続で当院で夏かぜである、ヘルパンギーナのお子様を診療しましたので、ほぼ同じ内容で再投稿させていただきます。先週の保育園健診でもヘルパンギーナ後というお子様がいらっしゃったのでこれから流行してくるかもしれませんで。 1.原因ウイル…
今日は、息子の運動会。本当は昨日の予定で、私は仕事で不参加の予定でしたが、 雨で延期になったおかげで参加できることになりました。息子がとても喜んで くれたので、延期になり良かったと思います 運動会って子どもにとっては大事なイベントなのか、意外…
先日、インドへ渡航し帰国した男性が麻疹を発症し、同じ新幹線に乗っていた、都内の30~40歳の成人2名が麻疹を発症したと報道されました。 【感染症ニュース】茨城・東京で麻しん患者発生 国内では麻しんワクチンの接種率が低下 ワクチン接種を忘れず!(感染…
昨日も、休診日でしたが、マグロのごとく動き続けました。 まずは朝9時よりかしわ台駅前の「ことのは保育園」での健診。なぜか当院のかかりつけのお子様に限って泣いていました私が白衣を着ず、ジーンズといういつもと違った出で立ちだったからなのかなぁ。…
今日は、お母様からの質問「日本脳炎ワクチン生後6ヶ月からの接種で抗体がつきますか?」に回答します。 回答:生後6ヶ月からの早期接種でも抗体を十分に獲得できます。ただし、3回の接種を終えることが重要です。リスクの高い地域では、未接種児の感染が少…
今日は、お母様よりいただいた、「1歳になったのですが歯がはえてきません」に 回答します。 まずは、回答ですが、「乳歯は生後8~9ヶ月頃より生え始め、3歳までにすべての乳歯が生え揃います。しかし、生える時期や順番は個人差がありますので、3~4ヶ月くら…
今日は、クループ症候群 (仮性クループ)について解説していきたいと思います。 クループとは、ウイルス感染 (パラインフルエンザウイルス, RSウイルス, インフルエンザウイルス, アデノウイルスなど)により、声門下の気道粘膜・組織が炎症を起こし、むくん…
先日、予防接種の時に、お母様より「生後6ヶ月から日本脳炎ワクチンを接種したほうが良いでしょうか?」という質問をいただきました。日本脳炎ワクチンの問診票に3歳未満、0.25mlと記載してあるのをみて、調べてくださったようです。 回答としては、感染リス…
先日、息子とブックオフに行った時に、「ウォルト・ディズニー」のコミック版の伝記を欲しがりました。先日も本を買ったのになぁ~と思いつつ、私自身、ウォルト・ディズニーのことを知らなかった (おそらく私が子どもの頃は伝記になっていなかったのでは?)…
今日は、アデノウイルス感染症について解説します。 アデノウイルスってどんなウイルス? ・1953年にヒトのアデノイド組織 (咽頭扁桃)より発見されたことより命名されました。 ・1~67までの型があり、多彩な症状をきたします。 ・年間を通じて検出されるが…
昨日は、クリニックのエアコンのクリーニングがありました。朝一よりクリニックに行き、作業の下準備中に、児童扶養手当を仕上げました。9時過ぎに、休日出勤してくれた事務さんにバトンタッチし、綾瀨のベストキッズ保育園での健診へ。 かしわ台駅から片道…
今日は日本小児科学会誌4月号に掲載された、アレルギー疾患と発達障害の関連について検討した論文を紹介します。 一般の方向けにざっくりとした記載になっていることご了承ください 論文は、 筆頭著者:溝口達弘 タイトル:学童期における発達障害とアレルギ…