2021/3/2 (火) より、火・金のカゼ症状なしの時間帯を変更します

まずは結論から。

f:id:teammanabe:20210222051931j:plain時間帯変更の背景は以下

昨日は暖かかったですね。花粉症で辛かった人も多かったのではないでしょうか?

私も少し外に出ただけで、目のかゆみと鼻汁がとまらず、点眼薬と点鼻薬を始めました

 

先週の金曜日 (2/19)の午後は、花粉症を主訴の受診する方で一杯になってしまいました。待ち時間が長時間になってしまい申し訳ありませでした。また、何人かの方には、土曜日の予約制のアレルギー外来に移動していただいたり、外や自宅で待機していただき順番が近くなったら連絡するなどの対応を取らせていただきました。ご協力いただきありがとうございました。

 

土曜日の午前終了後のカンファレンスで、スタッフより、これから、花粉飛散量はもっと増えてくる可能性があり、現状の時間割では、毎回、クリニック内が密になってしまう可能性があると思います。午前中にカゼ症状なし専用の時間帯を復活させませんか、という提案をいただきました。そこで、3/2より10:30~11:30をカゼ症状なしの時間帯にすることにしました。ご不便をおかけすることがあるかもしれませんが、ご理解・ご協力のほどよろしくお願い致します。

 

スタッフより、こういう前向きな提案が出てきたのは嬉しいことですが、毎回同じスタッフからなんですね。各自が地域の皆様により良いサービスができるように、カンファレンスの場で、自発的に前向きな意見を提案できるようになって欲しいなと思います。

それでは、今週は祝日があり、短いですが、よろしくお願い致します。

 

ワクチン接種2日目&国立感染症研究所からのワクチンの有効性に関する報告

昨日は、自宅でゆっくりと過ごしました。日中は、前回と比較し、痛みはそれほどなかったのですが、常に眠い状態でした(朝、4時台より活動している影響もあると思いますが・・)。しかし、夜間はまた痛みで覚醒し、ロキソニンを追加で内服しました。接種前に市販薬でも良いので鎮静薬は準備しておいたほうが良いと思います。

国立感染症研究所より国内でのワクチンの有効性の報告が出ました。

感染症危機管理研究センター (niid.go.jp)

結論ですが、1回目接種日から12日前後を境にCOVID-19の発生が減少する傾向がみられました。とにかく、少しでも早く多くの人が初回接種を終えた状態でいることが必要ですね。

 

余力のある人は上のリンクか下記を(可能な範囲で簡潔にまとめました)

以下、ざっくりした概要です。解析対象は、2/17~4/11までの期間に新型コロナワクチンを少なくとも1回接種した医療従事者としています (この期間の接種は医療従事者のみ)。V-SYSという、ワクチンの在庫や発注量、接種実績を一元的に管理し、予防接種実施医療機関に分配されたワクチンが接種された実績(接種日、接種回数)が記録されている情報システムで接種人数を把握し、HER-SYSというCOVID-19患者の発生届出システム(ワクチン接種歴の情報あり)で経過を追っています。なお、V-SYSには、年齢・性別などの基本情報を入力する欄はなく、接種者1人1人の経過を追えているわけではなく、仮想とされています。

以下、結果です

・医療従事者1,101,698人に対して1回目の新型コロナワクチン接種が実施され、このうち4月30日の時点で2回目の接種終了者は1,042,998人(94.7%)

・4月30日までにHER-SYSに登録され、少なくとも1回のワクチン接種歴が記録されているCOVID-19症例は281例。このうち、ワクチン接種後28日以内に診断された症例は256例(91.1%)であった。症例は女性および20-40歳代が約7割を占めていた.

(医療従事者のなかでも看護師は割合が多く、かつ患者と接する機会が多く、感染のリスクが高いからですね)

2回目の接種後に診断された症例は全体の16.7%で、このうち無症状例が占める割合は40.7%であり、1回目の接種後に診断された症例に占める報告時無症状例の割合(20.0%)より高い傾向にあった。

1回目接種日から12日前後を境にCOVID-19の発生が減少する傾向がみられた。接種日からの期間ごとのCOVID-19報告率は、接種後0-13日が1.26/10万人日、14-20日が0.53/10万人日、21-27日が0.49症例/10万人日、28日以降が0.18/10万人日であった。接種後0-13日の報告率と比較したときの報告率比は、14-20日が0.42、21-27日が0.39、28日以降が0.14であった。

 

 

新型コロナワクチン2回目を接種しました

昨日は、新型コロナワクチン2回目を接種しました。接種後すぐにロキソニンと葛根湯を服用したところ、接種5時間の時点で全く痛みはありませんでした。しかし、夜になり、しっかり痛みが出てきて、夜中に何度か目が覚めてしまいました😣。今朝は前回と同程度かそれ以下といった感じです。

 

teammanabe.hatenablog.com

 海老名でも6月には65歳以上の方への集団予防接種が始まります。

新型コロナウイルスワクチン接種|海老名市公式ウェブサイト (city.ebina.kanagawa.jp)

当院からは私と看護師1名が集団接種に参加します。

 

ところで、会場の1つの海老名公園、聞き覚えがあるなと思ったら以前にオリエンテーリングの大会が行われていました。私もその大会に参加しております。地図とコンパスだけを持ち、△のスタート地点からスタートし、○のチェックポイントを1→2→3・・と順番に周り、ゴールの◎までのタイムを競うスポーツです。

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こんな地図を使います

もし、この会場での接種を割り当てられたら、ジャージを持っていき、走ってみようと思います💨 

どこかの地域クラブが大会を開いてくれないかなあ。そしたら、外来を受診した小学生以上のご家族に配布し、普及に貢献しますよ~。

 

 

 

第2回 電子カルテシュミレーションを行いました

5/13(木)は、さがみ野保育園での健診の後、クリニックに戻り、先週に引き続き第2回の電子カルテのシュミレーションを行いました。

初回は電子カルテの雰囲気を理解する程度でしたが、昨日は、模擬患者さんを作り、

本番での流れを確認しました。私のジャガーも立派に患者さん役をこなしてくれました。

teammanabe.hatenablog.com

 今回で、スタッフの疑問や不安もだいぶ解消されたのではないかと思います。開発協力なので、既存の出来上がったカルテと違い、これからもいくつかの調整は必要と思いますが、その分、世界で最も使いやすい電子カルテを会社側と一緒に作ることも可能だと思います。考えるだけでワクワクしますね😆 

運用開始の6/1まで後2週間。皆様に迷惑をかけぬよう、しっかり事前準備をしてのぞみたいと思います。

さがみ野保育園で健診

昨日の午前中はさがみ野保育園に健診に行ってきました。さがみ野保育園は、クリニックより徒歩約5分の場所にあります。2歳児までの園で総勢12名のアットホームな雰囲気の園です。

sagamino-hoikuen.com

当院の近くにあるためか、半数以上が知っているお子様でした。普段アトピー性皮膚炎でフォローしている子も数名いましたが、みな皮膚の状態がツルツルで完璧でした👍

健診後も保育士さんからの質問がたくさんあり、話が盛り上がり、嬉しかったです。

だって、ただ健診をこなすだけの園医なんて無意味だと私は思っているから。

そういえば、当院のスタッフは、私に気を遣っているのか、質問がほとんどありません🙁 「~について勉強したいのでわかりやすい資料はありますか?」や「~について勉強しているんですが、○○の部分がよく理解できませんでした」等の質問がもっとあっても良いのですが。忙しくてもスタッフの勉強への意欲は嬉しいことなので丁寧に対応しますよ。

健診の後は、クリニックでの第2回電子カルテにシュミレーションへ。明日へ続く・・。

 

 

えずくは標準語ではないようです

ここ最近は、胃腸炎で受診する書かたが増えてきました。看護師や外来の患者さんが、嘔気を訴えることを「えずく」と表現することがあります。しかし、これは標準語なのか疑問に思っておりました。理由は、私が「えずく」という言葉を初めて知ったのが20歳代後半であったからです。

先日も外来で「えずく」という言葉が出たので、帰宅後に国語辞典で調べてみました。

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くもんの国語辞典です。念のために「えづく」も調べましたが載っていませんでした。


その結果、「えずく」は存在しませんでした。

ネットで検索してみると、どうやら関西の方言のようです。

「えずく」は方言なの?意味や標準語での使い方を紹介! | Career-Picks

横浜の病院で勤務しているときに知ったので、横浜の方言かなと思っていたのでとても意外な結果でした。

ずっと疑問に思ってきたことがはっきりして、すっきりしました。

 

 

 

エスカレーターの事故に注意

日本小児科学会雑誌では、小児科医が共有したほうがよい事故情報が掲載されます。2021年4月号の学会誌からの報告を共有したいと思います。

以下、学会誌の内容を簡潔にまとめました。

日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会. Injury Alert (傷害速報) No.103 エスカレーターと壁に挟まれて受傷した体幹外傷 日児誌2021: 125:687-690

 

症例は5歳男児。児がアウターデッキに両足を載せてハンドレールに両腕をかけたところ、ハンドレールに引っ張られエスカレーターの外側を昇ってしまい、そのまま引き込まれる形で壁とハンドレールの隙間に体が挟まれてしまいました。

 

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本文献の図を引用

胸部圧迫による窒息, 左肘挫傷と下顎擦過傷を起こし、救急搬送後に入院となりましたが、幸い、後遺症なく回復しております。

・東京都消防庁によると、2013~2017年の5年間でエスカレーター関連の事故で救急搬送された5歳以下の児は34例でした。最も多いのは、ハンドレールの引き込み口 (インレットガード)でした。本児と同様に、ハンドレールの周囲の壁や柵などで挟まれた事例は3例でした。

東京消防庁<安全・安心><トピックス><エスカレーターで起きる乳幼児のはさまれ事故に注意!>

 

・2007年に平塚市で学童がエスカレーターと固定式アクリル板の約15cmの隙間に頸部を挟まれ、1.5m程度そのまま引きずられるという事故が起こりました。その時期に発刊された保険毎日新聞で1994~2007年の間に同様の機序で受傷した小児例が5例と報告されています。 コラム−防災あれこれ

 

エスカレーターの多くは、人または物が強くはさまれた状態を検知し、緊急停止する安全装置があります。しかし、インレットガードではなく、今回のように、ハンドレールと周囲の壁や柵に挟まれた場合、ハンドレールに伝わる摩擦のエネルギーが少なく、安全装置が起動しない可能性があります

 

・今後の対応策としては、アウターデッキに駆け上がり防止版を設置する, 警備員の見回り, いたずら防止の館内放送があげられます。また、固定式アクリル板では、エスカレーターのハンドレールから垂直20cmまで下げなければならないと建築基準法で定められておりますが、実際にはそこまで達していないこともあり、前述の平塚の事件ではその点を問題視されました。固定式アクリル板の基準が守られているか老朽化が進んでいないかなどの定期的な見直しは必要です。エスカレーターのハンドレールと壁に隙間の長さについても今後検証する余地はあると思われます。 以上、学会誌より

 

子ども目線では、エスカレーターって遊びたくなる場所ですよね。私も小さい頃は逆走したりして遊んでいました。息子もアウターデッキに足をかけそうなので気をつけないといけないなと気が引き締まりました。

この報告を読んでから商業施設のエスカレーターの固定アクリル板をチェックしていますが、今のところ問題ある場所に遭遇はしておりません💦

 

 

 

抗菌薬 (抗生物質)の使用は必要最小限を目指しています

今日は、外来で処方することのある抗菌薬の薬剤耐性菌問題と対策についてです。日本小児科学会誌の4月号に掲載された総説が、とてもインパクトの強い内容でしたので、紹介させていただきます。できるだけ平易な言葉を使うようにしましたが、少し難しいかもしれません(私の文章力のなさによるものです)。わかるところだけでも拾い読みしていただけると幸いです。

 

タイトル:小児における薬剤耐性菌対策と抗菌薬適正使用

著者:大竹正悟, 笠井正志, 宮入烈

雑誌:日本小児科学会誌, 125 (4), 569-578, 2021

 

1.ウイルス感染症と細菌感染症について

病原体は大きくウイルスと細菌🦠に分かれます。ウイルスは、一部のウイルスには抗ウイルス薬を使用しますが、基本的には特効薬がなく自然治癒を目指します細菌に対しては、抗菌薬 (抗生物質) が有効です。すごくざっくりですみません💦

2.薬剤耐性菌 (Antimicrobial Resistance :AMR) とは

薬剤耐性菌とは、従来の抗菌薬の効かない菌のことです。耐性菌に感染すると、治療の手立てがなく、重症化のリスクがあります。世界では毎年70万人以上がAMRによる感染症で死亡しております。日本では、年間で約8,000名が死亡していると推計されています。(Tsuzuki S, et al.National trend of blood-stream infection attributable deaths caused by Staphylococcus aureus and Escherichia coli in Japan. J Infect Chemother. 2020 Apr;26(4):367-371)

また、AMR感染による年間追加医療費は1,700億円と推計されています。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000120769.pdf

このまま、AMR対策を行わずに時間が過ぎると、今の子ども達が成人となった時に、肺炎を起こした際に使用できる抗菌薬がなくなり、感染症による死亡リスクが高くなります。2050年までに世界で毎年1,000万人が死亡する可能性があると言われています。

3.耐性菌 (AMR) はどうしてできるの?

抗生物質の使用が原因です。抗菌薬の使用により、耐性菌以外の細菌が減少し、耐性菌が増えやすい環境となります。また、抗菌薬分解酵素を過剰産生する場合もあります。抗菌薬の使用量と耐性菌の割合は関連が確認されており、使用量の減少により感受性(=効果)が回復する場合もあります。

4.耐性菌 (AMR) を減少させるには?
耐性化の減少には、経口第3世代セファロスポリン系抗菌薬 (セフジトレンピボキシルなど), マクロライド系抗菌薬 (クラリスロマイシンなど), フルオロキノロン系抗菌薬 (オゼックスR) の使用量を減少させることが必要ですが、わが国では5歳未満へのこれらの薬剤の使用の多いことが問題となっています。

このような状況から政府より、これらの抗菌薬の使用量を半分に減少させることを目標とするAMR対策アクションプランが掲げられました。その結果、2019年は2013年と比較し、10.9%の減少を達成しましたが、徐々に減少幅が小さくなり、2018~2019年にかけては0.7%の減少にとどまっています

5.外来での抗菌薬使用について

基本的に感冒(カゼ)は自然治癒するので抗菌薬は必要ありません。外来で抗菌薬が必要な状況は、溶連菌による咽頭炎, 細菌による副鼻腔炎, 中耳炎, 肺炎などです。

一般的に感冒は鼻汁と軽度の咳など上気道症状が出現し、2~3日をピークに症状は7~10日かけて自然軽快します。すなわち、症状が出現した段階では、抗菌薬処方は必要なく、その後の経過を見ていくことが大事です。以下は、抗菌薬投与が不適切と考えられる基準です。

<抗菌薬投与が不適切と考えられる基準>
以下の状況を満たす場合は抗菌薬は必要ない
・鼻汁
・鼻閉±発熱±軽い咳
・呼吸障害がない
・全身状態がよい
・熱の持続期間が3日以内
・鼻汁の持続期間が 10 日以内
・湿性咳嗽の持続期間が 10 日(2週間)以内

その一方で、以下のいずれかに当てはまる場合は抗菌薬投与を考慮すべき状態です。

<抗菌薬投与を考慮すべき状態>
以下のいずれかに当てはまる場合、遷延性又は重症と判定する。
1. 10 日間以上続く鼻汁・後鼻漏や日中の咳を認めるもの。
2. 39℃以上の発熱と膿性鼻汁が少なくとも 3日以上続き重症感のあるもの。
3. 感冒に引き続き、1 週間後に再度の発熱や日中の鼻汁・咳の増悪が見られるもの。
4.その他の抗菌薬が適応となるような合併症(化膿性中耳炎、細菌性肺炎、尿路感
染症、菌血症など)を認める。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000573655.pdf

 

この総説を読んでより抗菌薬の処方についてより真剣に考えないといけないと思いました。私自身は必要なケースに絞っているつもりですが、電子カルテを導入後はしっかり統計をとっていきたいと思います。

また、色々な方への啓発も大事です。まずは当院のかかりつけの方から始めていきたいと思います。未来の子ども達のために