親父の大変さがわかった

 現在、クリニックを運営しながら、児童発達支援事業所の開所に向けて準備をしている。事業の立ち上げは本当に大変である。開所のための書類, 事業所の場所探し, 業界のルールの理解, 事業所の改装, 物品の購入, 融資の受け方, 税理士・社労士・行政書士とのやり取り, スタッフの面接, その他・・・。初めてで分からないことだらけである。いかに自分が医師としての仕事以外が破綻していたかがよく分かりました。1例を挙げると、銀行の融資を即日受けれると思っていた😅 開所した後も、試練は続くであろう。PDCAサイクルを回しながら頑張るっきゃない。

 これまで、「クリニックの継承は楽ではない」「ゼロから開業した方が気楽が良かったかな。やり直せるならやり直したい」と口に出しすこともしばしばあったが、それは

言い過ぎだということが、今回の立ち上げの経験でよくわかった。古くからいる、クリニックのスタッフを自分の思考に慣れてもらうのは大変だった。しかし、患者さんが来るかどうかわからない不安を感じ続けることに比べれば、たいしたストレスではない。

 私は、事業所を開所してから、地域のこども達が来てくれるかどうかを考えるだけで、腹痛・動悸を感じ、夜中の中途覚醒をみとめ、体重も減少している。自分の生活だけでない、スタッフの人生もかかっているからだ。でも、最高のオープニングスタッフが揃ったし、自分とスタッフを信じて、腹をくくり、進むしかない。県内でも最高の療育機関にしてみせる。

 親父のストレスは私の比ではなかったと思う。投資額が事業所の比ではないからだ。

当時は親父の緊張が伝わったのか、私自身一家で夜逃げをする夢をよくみたものだ。

開院して2年間ほどは、夜中にクリニックに電話がかかってきたら、クリニックに向かい電気をつけて対応していた。だから、若くして体調を崩してしまったかもしれない。

 開業して6年目でまだ借金も残っている中で、私の私立医大の学費も出してくれた。

改めて、親父に、起業の大変さが分かったということと感謝の気持ちを伝えたい。

これが分かっただけでも起業して良かったと思う。