結核の存在を忘れてはならない

 先日、Webで東京都小児科医会の講演を視聴しました。テーマは「小児結核とBCG]

(講師:徳永修先生) についてでした。現状, 診断からBCGワクチンの効果, 副反応について学び直し、大変勉強になりました

 日本の結核罹患率は、2020年には、人口10万人あたり10.1人となり、もう少しで、低まん延国(100万人あたり10人未満)の仲間入りを果たそうとしております。それに伴い、乳児期のBCGの全例接種の廃止を検討する動きがあるようです。 

 しかし、この状況を喜んでばかりはいられないようです。

現状でも

1) 現在、こども達の結核感染例は年間50~60例報告されている (下げ止まり)

2) 結核高まん延国からの流入の可能性があり (フィリピン, ベトナム, ネパールなど)

により、リスクがゼロとはいえません。

 

 また、ワクチンの廃止後は、一時的に結核発病例が増加する可能性が指摘されています。 (先行して中止している、スウェーデンやフランスでその傾向がみられている)

 

今度どうなるかは、分かりませんが、結核について正しい知識を持ち、迅速な対応ができるよう備えていこうと思いました。

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