厳しすぎる対応 &12~15歳の新型コロナワクチンの接種について

昨日は、神奈川県の甲子園への切符をかけた大会で、母校の鎌倉学園が対戦相手の城郷高校の出場辞退により、不戦勝となりました。県内では、他に藤沢工科も学校内に新型コロナ感染者が出たわけではないのに、神奈川県内で感染が拡大しているのを受けて、学校が部活動の対外活動を中止したために辞退しております。

城郷と藤沢工科が出場辞退 コロナ禍で対外活動禁止に 2校が不戦勝で4回戦へ(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

野球部員や顧問に陽性者や濃厚接触者が出たわけではないのにこれは厳しすぎるのではないでしょうか?この日のために頑張ってきた選手達の気持ちを考えると、なんと言ってよいのか分かりません。

 

野球だけでなく、他のスポーツや文化系の大会(囲碁・弁論など)の開催を守るためにはワクチンをすすめるしかないですね。

 

ここで、12~15歳の新型コロナワクチンを接種するメリット・デメリット、接種しないデメリットについて、振り返りたいと思います。

まずは、簡単なまとめから、

ワクチン接種のメリット

・自分の感染予防

・周囲の人への感染の予防

ワクチン接種のデメリット (副反応)

・接種後の接種部位の痛みや腫れなどの局所反応

・接種後の全身倦怠感、頭痛、発熱などの全身反応

 : 多くの方に起こるが、2~3日で軽快

・接種後のアナフィラキシー、心筋炎・心膜炎 ➡ 非常にまれ 

・長期的な副反応 ➡ 理論上は問題ない

ワクチンを接種しないデメリット

・自分や周囲への感染のリスク

・無症状や軽症でも隔離が必要 →受験や部活などにも影響?

 

まずは、ワクチン接種のメリットですが、当然、新型コロナ感染を予防できることになります。また、周囲の人への感染も予防できます。

 

次に、ワクチン接種のデメリットですが、副反応になります。まずは、一般的な副反応として、接種部位の疼痛を大部分にみとめ、さらに特に2回目接種後に、発熱、全身倦怠感、頭痛等などの全身反応を認める場合もあります。これは、若い人ほど起こりやすく、37.5℃以上の発熱は20代で約50%、50代で約30%、70代で約10%に認められています。しかし、これらは、通常は2~3日で軽快します。翌日が休日の時に接種するなどの配慮が必要です。また、稀な副反応として、アナフィラキシーや心筋炎がありますが、いずれも5万回に1回未満の頻度です。アナフィラキシーはよほどのことがなければ接種会場で対応可能ですし、心筋炎のほとんどは軽症です。また、mRNAワクチンの長期的な安全性はまだ不明ですが、RNA が接種を受けた⽅の遺伝⼦に組み込まれるとか、接種を受けた⽅が有害な物質を産⽣するといった事実はなく、理論上は長期的な安全性も問題ないとされております。

 

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最後に、ワクチンを接種しないデメリットです。まずは、感染のリスクです。小児は大部分は軽症ですが、まれに重症化のリスクもあります。2021年6月16日現在、日本国内における20歳未満の死亡者数は0人ですが、日本小児科学会の調査では、累計報告数2,098例中、重症化しICUに入院した子ども5例(0.23%)報告されています(注:全ての小児感染例を反映しているわけではなく、正確なデータではありません)。

また、感染した場合は軽症や無症状であっても一定期間の隔離が必要です。部活動や受験など大事なイベントに影響が出る可能性があります。小児での実態はまだ不明ですが(私の勉強不足だけかもしれませんが💦)味覚・嗅覚障害や脱毛などの後遺症を長期間にわたりみとめる可能性もあると思います。

 

ご家族で、接種した場合、接種しなかった場合それぞれのメリット・デメリットをよく話し合った上で、ご検討ください。今回は見送り、おそらく来年度に出てくる、数十年の歴史がある、不活化ワクチンを接種するという選択肢もあると思います。もし、迷われる場合は、相談にいらしてください。スタッフにはまだ話していないけど、土曜日の午後に子宮頸がんワクチンと同様に、相談枠を設けようかな。

 

参考資料

「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」に関するQ&A (小児科学会より7月15日に公表)

http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=379

 

 子どもの新型コロナワクチン接種の考え方 (VPDを知ってこどもを守ろうより)

https://www.know-vpd.jp/news/mRNA2.php