昨日は、今夏初めてのかき氷を食べに行きました。暑い日のかき氷は最高ですね。
暑さに負けずブログも毎日更新していきたいと思います。
さて、今日はむずむず脚症候群について紹介します。
むずむず脚症候群とは、下肢の感覚異常に伴う運動障害で、レストレスレッグ症候群、下肢静止不能症候群とも呼ばれます。
1.小児ではどれぐらいいるの?
小児の有病率は2~4%で、中等症~重症は0.5~1%です。思春期に生じやすく、小児では男女差はありません。なお、成人では女性の方が多いです。
2.症状の特徴
(1) 下肢の感症状症状
「むずむず」だけではなく、痛みや熱感、「誰かが触っている」「虫が這っている」「ピリピリする」など多彩です。症状は夕方から夜にかけて増強します。
約10~20%の患者さんに上肢にも同様の症状が見られます。
(2) 運動の症状
足の指に力を入れて広げる、左右の脚をこすりつける、布団や壁に押しつける、脚のマッサージをせがむことがあります。横になっていられずに歩き回ることもあります。
(3) 睡眠の症状
寝付きに時間がかかる、途中で目が覚めるなどを生じる→不眠を理由に受診することもあります。
(4) 日中の症状
注意の問題や集中力の問題で、学業など日常生活に影響が出ます
3.他疾患との関連
成長痛は、夜眠るときに脚が痛い、脚が不快になる訴えが繰り返し出現します。成長痛とむずむず脚症候群の関連を指摘する報告もあります。注意欠陥多動性障害 (ADHD)児の約1/4にむずむず脚症候群が合併すると言われています。
4.発症要因
(1) 鉄欠乏:小児では鉄欠乏の要因が大きい
(2) 遺伝要因:家族歴を持つものが多い。近親者にいると有病率3~5倍
(3) 感染症:マイコプラズマや溶連菌感染によりむずむず脚症候群の症状を呈することがあります。
(4) 薬剤性
抗ヒスタミン薬 (特に第1世代), 抗うつ薬, メトクロプラミド(制吐剤)など
5.治療
(1) 十分な睡眠時間, 規則正しい生活習慣 (寝る1時間前はゲームやスマホは中止)
(2) 夕方以降のカフェイン摂取を中止
緑茶,紅茶, コーヒー, エナジードリンクなど
(3) 非薬物治療
脚のマッサージやストレッチ、足下にアイス枕を置く、冷却剤を貼る
(4) フェリチン測定と鉄剤投与
貯蔵鉄のマーカーである、血清フェリチン値を測定し、50ng/ml未満である場合はまずは鉄剤投与 (3~6mg/kg/日) を行います。5~11歳のむずむず症候群の約80%で有効。症状消失まで期間は3.8ヶ月。