先日、こども発達支援研究さんによる「LDを抱える子への学習支援 〜小学校1年生の国語と算数〜(講師:前田智行先生」という講演を視聴しました。講師の先生の迷惑にならない範囲で「おっ」と思った内容を紹介したいと思います。
まず、LD (学習障害)正確には、SLD (限局性学習症)とは、ざっくり言うと、知的水準に大きな障害はないものの、読み書きや計算など特定分野の学習が極端に苦手となるのを特徴とします。
国語について、勉強となったことを紹介します。
1) 文字・単語支援の前提として、1) 読める→2) 選べる→3)書けるの順に考えて行く
「選べる」というのはこれまであまり意識していなかったのですが、それができると、文字を書くのが苦手なお子さんなんかは、タブレットなどで入力するのも可能となります。
2) 追い読みが大事
SLDで読みに問題を抱えるお子様は文字と音が一致しない(音韻認識)のが困難の原因です。先生が読んだ後に続いて読んでもらうのを繰り返すことで記憶が定着してきます
先生がわざと間違えて読み(例.先生が、「あめ」を「あお」と読む)、それを生徒に指摘してもらうというテクニックは新鮮でした。なお、漢字も同様です。
3) 触覚の活用
文字と音が一致しない子は間に触覚をはさむと学習の助けになることもあるようです。
文字のブロックを触るなどでしょうか。サワルグリフというのを紹介してくださいました。サワルグリフ (sawaru126.base.shop)
4) 漢字の書きは答えのプリントを並べて「見るー覚えるー書く」の練習
漢字の書きは難易度が高くストレスになります。この方法なら拒絶も少なく繰り返すうちに長期記憶として定着していきます
算数については
計算ができるが、文章題になると崩れるというご相談が少なくありません。
文章を理解しているかどうかは、式を書かせるだけではわかりません。
子ども達は、今やっている内容に合わせて、理解していなくても7+3=10などと式を立ててしまうからです。
簡単な図を書いてもらうと分かるようです (絵は○や棒でOK。懲りすぎないよう注意)
それを連取する教材として、下記を紹介してくださいました。
他にも、勉強になった点がたくさんある講演でした。
これは医師が診療で対応する範囲ではないと思う部分がありつつも、ついつい対応してしまいます。だから外来がパンクするんですよね😱