【オススメの本】子どもの発達障害と感覚統合のコツがわかる本

先日、また名著を発見しました!

子どもの発達障害と感覚統合のコツがわかる本 (著者:前田智行) です。

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前田先生は、放課後デイサービス・公立小学校勤務で、さらに、私が時々、研修会に参加させていただいているこども発達支援研究会 TOPページ│一般社団法人 こども発達支援研究会 (kohaken.net) の理事をされている方です。また、ADHDASDの当事者でもあります。何度か先生の講演も視聴しましたが、私と少し似ているな~、気が合いそうだな~と勝手に親近感を感じておりました😃

 

ヒトの感覚には、視覚, 聴覚, 味覚, 嗅覚, 触覚, 前庭覚, 固有覚があります。このうち、前庭覚 (体の傾きや空間認知に関係するバランス感覚), 固有覚 (筋肉や関節の動きを詳細に感知する感覚)はあまり聞いたことがないかもしれません。

ヒトはこれらの感覚情報の統合と運動 (体験)によって学習していきます。しかし、自閉スペクトラム症児は、体の外から入ってきた刺激を脳に伝える→脳で情報を受け止める→判別し、反応する、という感覚処理というプロセスに困難を生じることがあります。例えば、前庭感覚の処理がうまくいかないと、姿勢が崩れたり、落ち着きがなくなったりします。

感覚が敏感な場合を感覚過敏感覚が鈍感な場合を低登録といいます。

 

本の内容は、

1) 各感覚の機能について説明

2) 各感覚の過敏・低登録の所見と支援方法

3) ケーススタディー

で構成されています。

 

1), 2)は例を挙げながら、かつ図を豊富に用いて解説されており、感覚への理解がさらに深まりました。つい、電車の中で、「そうか!」と独り言が何度か出てしまいました😅

(良い本に出会ったときの私の恥ずかしいクセです)。全てが素晴らしい内容でしたが、特に偏食のアセスメントとスキンシップ(触覚識別を育てる)支援の解説で、私の「そうか!」が出てしまいました。

 

この本は、初~上級者いずれの方にもオススメできます。

 

私見ですが、最初は、木村順先生の本

 

teammanabe.hatenablog.com

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次に、今回、紹介させていただいた、子どもの発達障害と感覚統合のコツがわかる本

 

もっと詳しく勉強したい方は、長崎大学岩永竜一郎先生自閉症スペクトラムの子どもの感覚・運動の問題への対処法がオススメです。

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