【書評】ADHDコンプレックスのための脳番地トレーニング ★★☆☆☆

先日、タイトルにひかれて、ADHDコンプレックスのための脳番地トレーニン (著者:加藤俊徳)という本を買ってしまいました。

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https://honto.jp/netstore/pd-book_30261247.html

結論から申し上げると、評価は、5段階の「2」ぐらいです。

ADHDの症状を、8つの脳番地 (感情系, 理解系, 記憶系, 思考系, 運動系, 聴覚系, 視覚系, 伝達系)の視点から解説した上で、対処法を紹介しております。しかし、ADHDの特性はオーバーラップしており、結局は、ほぼ全ての番地を鍛えようという話になってしまうのではないのでしょうか?読者の方も、結局を何をやろうか明確なものが見えてこず、もやもや~とした感じで終わってしまうかもしれません。情報を取捨選択し、整理するのが難しい、ADHDの方は、かえって混乱するかもしれません。

また、著者が、ADHDが成人になって発症・・・・と書いているのもあれ?と思いました。症状のいくつかが12歳より以前に見られる、というのが診断基準にもなっておりますADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

成人期まで診断されずに・・・という書き方なら分かるのですが・・・。

著者のクリニックでは、ADHD専門外来|MRI画像を使った診断・治療|加藤プラチナクリニック

画像診断で33万円と高額ですが、この検査って、明確な根拠があるのだろうか?

そこにお金と時間をかけるなら、他の事に時間とお金をかけた方がよっぽど有用だと思います。

厳しいことばかり書いてしまいましたが、

良い点を2つあげるとすると、1つは、この症状あるな~という感じで読め、これまでの自分の困り事のいくつかがADHDの症状によるものであることが分かり、すっきりする方もいるかもしれません。2つ目は、著者のあげる、対処法の中に、「これだ!」というのが見つかるかもしれません。ただし。対処法も、それほど目新しいものはなく、他にも良書はあるので、あえてこれを購入するほどではないと思いました(私が、色々な発達支援の本や自己啓発本を読んできた影響もあると思います)。

評価は「1」をつけようとかと思いましたが、良い点も多少はあるので、「2」としました(毒舌ですみません🙏)