今日は、7月下旬にシンガポールより報告された、5~11歳への新型コロナワクチンの効果についてポイントを抜粋して紹介&解説していきたいと思います。
発症予防効果だけでなく、重症化予防効果まで検討した点がすぐれている報告です。
読んだ論文は下記です
【研究期間】2022年1月21日~2022年4月8日
【対象】5~11歳児 255,936人
未接種52,043人, 1回接種(1回接種翌日~2回接種6日以内)30.656人 , 2回接種(2回接種7日以降)173,237人 でその後の新型コロナ発症数と入院数を比較。新型コロナはPCRあるいは抗原検査で診断。入院例は全身状態の悪い児で重症肺炎やMIS-Cに限定していない
※MIS-Cとは
【結果】
1) 発症予防効果
1回接種は13.6%, 2回接種は36.8%
2) 重症化予防効果
入院予防効果は1回接種で42.3%, 2回接種で82.7%
【コメント】
短期間における、重症化予防効果が示された貴重な研究ですね。日本でも発症者数の増加に伴い小児の入院例は増加しています。5~11歳への接種を推奨する根拠となります。
それにしても、シンガポールのこの年齢層の接種率は高い。さすがですね。