給食のあり方について

ここ最近、発達支援外来の小学生のお子様で、学校給食も負担と感じている子が多いなと感じております。

理由は、「残してはいけない」ということです。

 

これを聞いて、昔から変わっていないなと思いました。私は、小学校4年生の時に、

神奈川県西部のあるお城のある市に引っ越してきましたが、給食のために嫌な思いをしました。「あまりおいしくない」という発言をしただけで、担任やその取り巻きの児童から責められ、私だけ皆より5分遅くいただきますをすることを義務づけられました。さらには教室の後ろに、担任の嫌いな児童達をバリゲードを作って固めていたのですが、そこにしばらく収容されてしまいました。今なら問題となるようなこの担任が翌年、別の小学校で校長になっていたようです。ひどい時代でしたね。

ちなみに、私もタマネギが嫌いで、この担任が歯ブラシをしている好きに、捨てていました。

 

話が脱線しましたが、私が発達支援外来で見ている子ども達、例えば、自閉スペクトラムの特性を持つ子は、感覚の過敏あるいは鈍麻で困っている事が多いです。例えば、嗅覚が過敏な子は、ある食材の匂いがどうしても受け付けませんし (ドリアンとは違い、多くの人は気にならないレベル)、触覚が過敏な子は、野菜は煮込んだものしか食べられない場合もあります。こうした特性は教員の方にも理解していただきたいところです。

しかし、発達の特性の有無にかかわらず、どの人にも好き嫌いはあるのではないでしょうか。例えば、私はタマネギは嫌いですし、アジア料理のパクチーや生春巻きも受け付けません。

 

そもそも食べ物の大事さを教えたいのであれば、「残さないように」というのは筋違いではないでしょうか。教員が怒るべきところは、スープにストローを入れてブクブク遊ぶ、食べ物を投げて遊ぶ、など粗末にしている場合だと思います。

また実習として農業体験を入れるのもよいかもしれませんね。

 

ある学校では、給食を食べる分だけよそうシステムですが、ある日、食べれるかもと思い、いつもより多くよそったが、食べきれずに怒られたという児がいました。

低学年の子が、自分のお腹の空き具合を分析して、量を調節するのは難しいと思います。大人でも、バイキングの場で、食物の残った皿を目にしますよね。

 

最後に、「一生懸命作っている給食のお姉さんに申し訳ないと思わないのか?」と怒る教員もいるようでが、これもおかしな意見ですよね。給食のお姉さん達は、精神的に負担を感じながら、食べてもらうことをのぞんでいるのでしょうか?

 

自分の過去の嫌な体験が、フラッシュバックしてしまいました。

学校の先生方も多忙とは、思いますが、子ども達に真の食育をお願い致します。