今日は、外来でよくご質問いただく、解熱薬を使うタイミングは?にお答えします。
まずは、結論から、体温は数字で出るので気になるかとは思いますが、お子様の状態, 食べる・寝る・遊ぶができているかどうかでご判断ください。
以下、解説
解熱薬は、発熱時の体温のセットポイントの上昇を防ぐことで解熱効果を示します。
セットポイントとは?↓
解熱薬には、発熱の原因となるウイルスや細菌をやっつける作用はありません。
解熱薬を使用したからといって、例えば、5日間続く熱が3日間に短縮される、など早く治癒することはありません。目的としては、高熱による苦痛や不快感 (寝苦しいなど)を緩和してあげることが目的になります。
従って、39度以上あっても元気に走り回っている子どもに解熱薬を使う必要はありません。逆に、37.8度でもつらそうであったら使ってあげて良いと思います。
解熱薬は1日に3回、4~6時間あけて使用することが可能です。
よくいただくご質問
Q, 解熱薬を使っても、平熱に下がらないんですけど・・・
平熱まで下げるのが目的ではないので、1度でも体温が下がり、その間に水分摂取や睡眠ができれば有効と考えます。
Q.解熱薬を使っても熱が下がりません。怖い病気ではないでしょうか?
解熱薬の反応だけでは、怖い病気かどうかを区別することはできません。髄膜炎であっても解熱薬の投与により一時的に熱が下がることがあります。逆に、普通のカゼであっても、解熱薬を使用しても熱が下がらないこともあります。