先週は、黄砂飛来について報道されましたね。外来でも黄砂のせいで咳嗽ができているのでしょうか?と受診される方も少なくありませんでした。
まず、黄砂とはなにかというと、中国の砂漠から飛来する砂で春に多く、北米にまで到達します。黄砂の成分は、排気成分 (硝酸塩, 硫酸塩), 微生物成分 (細菌, 真菌), 地殻成分 (シリカ, アルミニウム塩)を含み、粒子径は吸入ステロイド薬の粒子ほどの大きさです。したがって、容易に肺まで到達します。
アレルギー児、特に喘息のあるお子様は注意する必要があります。
黄砂自体がアレルギー反応を起こします。また、アレルギー反応を増強します。どういうことかというと、スギ花粉単独よりも、少量でも黄砂が存在すると、より強いアレルギー症状が引き起こされるということです。
対応策としては、
・黄砂の飛散状況の情報を得る 気象庁 | 黄砂情報 (jma.go.jp)
・黄砂の多い日は、不要不急の外出を控える, 洗濯物は外で干さない
・基礎にあるアレルギー疾患をコントロールしておく
です。
先週も、治療を中断していた喘息のお子様が何名か発作で来院されました。調子のくずされた方は、早めにご相談くださいね。