5種混合ワクチン「ゴービック」製造販売承認取得~ 乳幼児保護者の負担軽減へ

 先日、BIKEN・田辺三菱製薬より、5種混合ワクチンゴービック 水性懸濁注シリンジ」が製造販売承認を取得したと報道されました。

乳幼児の接種負担減、5種混合ワクチンの承認取得(ニュースイッチ) - Yahoo!ニュース

 ゴービックは、4種混合ワクチン (ジフテリア,破傷風, 百日咳, ポリオ)Hibワクチンが加わった、5種混合ワクチン (4種混合ワクチン (ジフテリア,破傷風, 百日咳, ポリオ, Hib) です。

  実は、海外でも色々な混合ワクチンが開発されています。2012年より、4種+B型肝炎の5種が欧米の一部で使用されています。4種+Hib+B型肝炎6種混合ワクチンを使用している国もあります。さらに、欧州では肺炎球菌を加えた7種混合ワクチンを開発中です。

2020年7月時点の情報を引用したので、この表では今回の5種混合は反映されておりません

 日本では、次の多種混合化は生ワクチンではMMR (麻疹, 風疹, おたふく)が候補となっておりますが、承認にはまだ時間がかかりそうです。日本で開発が遅れている理由の一つとして、過去に承認・使用されていたMMRワクチン中のおたふくかぜワクチンにより髄膜炎患者が多発したという苦い経験が挙げられます。また、海外と日本では人種差があり、安全性には慎重になる必要があります

 

 まだ製造販売承認取得のみで、実際に現場で使用するのはまだまだ先になります。

情報が入りましたら、随時、HPやブログでご案内させていただきますね。

 

参考文献

三瀬勝利, up-yo-date こどもの感染症 Vol.8 suppl1. 2020 p.12-13.