新型コロナウイルス感染症についての市民公開講座の紹介&所感

この数日に、食事中の時間も有効に使おうと思い、朝食と昼食中に、公益財団法人小児医学研究振興財団が主催したオンデマンドによる、市民公開講座を視聴しました。

令和2年度 公益財団法人小児医学研究振興財団 オンデマンド市民公開講座:公益財団法人 小児医学研究振興財団 (jfpedres.or.jp)

内容は、

1.新型コロナウイルスウイルス感染症~ こどもの免疫的知見を中心に~
国立感染症研究所 感染症疫学センター主任研究官
神谷 元
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2.新型コロナウイルス流行期における予防接種
聖マリアンナ医科大学・小児科学教室講師
勝田友博
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3.コロナ禍でこどもたちが受けている心身の影響 ~コロナ×こどもアンケートの報告~
国立成育医療研究センター コロナ×こども本部
半谷まゆみ
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4.日々の過ごし方のコツ ~安心感を得るには~ ←一番のオススメです。
社会福祉法人青い鳥 横須賀市療育相談センター所長
広瀬宏之(小児科専門医・小児神経専門医・小児精神神経学会認定医・子どものこころ専門医)
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でした。

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以下、内容の紹介・感想です。

1.新型コロナウイルスウイルス感染症~ こどもの免疫的知見を中心に~

内容は第2波の時までの疫学のまとめです。疫学とは、感染者数の動向や感染者の特徴を明らかにする(例.小児は感染者が少ない)学問です。小児の特徴を紹介してくださいました。また感染経路は基本的には接触感染, 飛沫感染で、エアロゾル感染は特殊な状況下のみと言及されていました。また、積極的疫学調査(感染経路調査やクラスターつぶし)についても解説してくださいました。調査のなかでも、子どもから子どもへは感染しにくいということを実感されているようです。

2.新型コロナウイルス流行期における予防接種

第1波の時に、川崎市における予防接種率が低下したことをデータで示してくださいました。乳児はそれほど低下していなかったのですが、年齢が上がるほど低下しており、

3歳時に日本脳炎は約30%, 小学校6年生の2種混合は67%低下しておりました。当院での集計も同様でした。第1波が落ち着くあたりより、接種にきてくださる方が増えましたが、そのまま忘れている方も少なくなさそうで少し心配です。

3.コロナ禍でこどもたちが受けている心身の影響 ~コロナ×こどもアンケートの報告~

貴重な調査結果を紹介してくださいました。特に、印象にのこったのは、1) 学校再開後も、集中できないと訴える子どもが少なくない、2) 小学校低学年で、友達がコロナに感染した場合、治った後も遊びたくないと回答した子が、約30%いた、という結果です。子どもは新型コロナに感染した時の症状よりも、心のケアや差別対策も考えた診療が必要と再認識しました。

4.日々の過ごし方のコツ ~安心感を得るには~

演者の先生は見ているだけで安心感を与えてくださるような雰囲気の先生でした。

後半のリラクゼーションの話が面白かったです。最近、自己啓発本で見かけるマインドフルネスについても紹介がありました。私が母校のとなりの建長寺で中学の時に毎週体験した座禅と同じ考えと思いました。当時は座禅の意味を全く理解できませんでした😓

また、1粒のレーズンを五感でじっくり味わうアプローチを紹介してくださいました。

レーズンの形, しわをじっくり眺める, 臭いを感じる, じっくり味わうといったように、あらゆる感覚で感じます。そうすると、気持ちが落ち着くようです。

 

3月までは視聴できますので、よかったらご覧になってください。