現在、複数の病原体が同時に流行しており、地域の医療崩壊が起こっております。
6/10の土曜日は朝9時に時点で40人待ちとなりました。
カゼ症状のある方の受診から「受診したほうがよいでしょうか?」という問い合わせが増えております。私としては、こうした場面を初めて目撃し、まずいなと思い、緊急でカンファレンスを開き、対応を統一しました。
結論としては、大変申し訳ありませんが、感冒症状のある方の受診した方がよいかどうかについての電話相談はお受けしない方針としました。当院では原則として受診希望の方はお断りせずに診療しております。お手数ですが、ご来院ください。
理由は2つあります。
1つ目は、実際に診療しないと責任を持った対応をできないからです。保護者の方の訴えと実際の診察所見は乖離していることがあります。保護者の方の印象が重症で、実際は軽症というパターンであれば問題はありません。しかし、保護者の方の印象が軽症で
、実際は重症であった場合は大変なことになります。
こわい話しを1つ紹介します。私が研修医の時に、お爺さんから「孫が昼寝から起きないんだけど・・・」という問い合わせがありました。私は研修医でしたので、「一応見せにきてください」と答えました。実際に診察したところ、気管支喘息の重責発作で意識がなくなっている状態でした。ただちに、緊急入院し、酸素投与、気管支拡張薬の持続吸入 (外来で行っている吸入は約5分で終わりますが、重症例は24時間吸入し続けます)を行い事なきを得ました。あのとき、もう少し様子をみていたらどうなっていたかと思うとぞっとします。お爺さまには大変感謝されました。
2つ目は、来院している患者さんの対応に影響することです。電話口で迷ったりする方も少なくなく、こうした場合、時間を取られてしまうことがあるようです。
ただし、下記の場合は、電話対応します。
1.アレルギー疾患で定期通院中の方の相談
例) 舌下免疫療法中ですが、発熱が出た。中断したほうがよいでしょうか?
2.小児科か他科か判断に迷う場合
例) 外傷や熱傷の場合
3.同日に感冒症状で受診している場合
例) 帰宅後に発熱がでてきた。
4.ワクチンに関する内容
例) ワクチン接種後に発熱をみとめた
BCG接種部位が接種後数日で赤くなってきた
以上、お子様に万全の対応をさせていただために、ご協力のほどよろしくお願い致します。