新聞記事より:新型コロナ 妊娠中の母子感染の可能性

皆様3連休はいかがお過ごしでしたでしょうか?私は初日は診療, 2・3日目は自宅から車で30分ぐらいの大きな公園で過ごしました。道路はいつもの日曜日よりも空いていました。公園の駐車場は比較的混んでいましたが、広い公園のためか、密になることはありませんでした。都心,北海道や沖縄の人では昨年比-25%ほどであったのに対し、箱根は+90%だったようですね。

 

さて、今日は11月22日の新聞記事を要約しました。なかなか英語の論文をきちんと読み紹介できず申し訳ありません・・・。

妊娠中の母子感染の可能性が国内外で報告されている。ウイルスの感染経路として、1.胎盤や臍帯血 (母親の血液のウイルスが胎盤を通る)2.膣 (胎児が膣にいたウイルスに触れる), 3.羊水 (膣にいたウイルスが子宮内の羊水に入り込む), 4.母乳 (出産後に与えられる母乳にウイルスがいる)、などがあげられるが、新型コロナの場合、胎盤を通じたルートが最有力とみられている。

【海外からの報告】

1.米国のチームによる39本の論文報告の分析 (7月)

感染した妊婦より出生した936人のbabyが48時間以内に鼻腔のPCRを受け3.2%が陽性

2. フランスの研究チーム (7月)

新型コロナに感染した母親と帝王切開で生まれた赤ちゃんの両方の血液からウイルスを

検出→経胎盤感染を示唆

3.イタリアのチーム (10月)

胎盤, 臍帯血, 羊水, 母乳などのウイルスや抗体を調べたところ、胎盤や臍帯血からウイルスを検出した

【Drからのコメント】

1.国立国際医療研究センター・赤松智久先生

理論的には妊娠中に胎児への感染が起こりうるのは間違いないが、頻度や症状については判断できるほどの例数はなく、今後の調査が必要。

2.昭和大学・関沢明彦産婦人科教授

国内では疑わしい例はあるが、証明された例はない、過度に心配する必要はないが、妊婦は人混みを避けるなど注意しつつ、一緒に暮らす家族もウイルスを持ち込まないよう気を付けてほしい