また名著に出会えたので、紹介させていただきます。
マンガでわかる! 学校に行かない子どもが見ている世界 著者:西野博之
これまでの不登校の本は、保護者の方からの視点で書かれたものが多かったのですが、
この本は、子どもからの視点で描かれている点が優れています。
家の中での同じ場面を親からの視点→子どもからの視点の順に漫画で描かれており、
その後に、見開きでわかりやすい解説がされています。
例えば、
「明日は行くっていったのに行けなかった」
「なぜきょうだいで不登校?」などはとても勉強になりました。
また、これまで、中学不登校で、高校は通信制に行ったが不登校となった場合、
「この子の人生が終わってしまう。どうしよう」と心の中で焦りを感じておりましたが、いくらでも道があることがわかり勇気づけられました。
この本を読んでいて、外来で診療のためとはいえ、不適切な声掛けをしてしまったかなと反省する部分もありました。
不登校児に対する、クリニックの小児科医として、
1) 自宅が心地よい居場所になるお手伝いをする(保護者への説明)
2) クリニックもリラックスできる場にする
3) 地域で利用できる資源の情報提供をする
→リラックスできる場所を増やすお手伝いをする
4) 保護者会への入会をすすめる
最後に、賛否両論あるかもしれませんが、
5) 保護者に客観的なデータを示せるようになる
(大学に行った子もいるよ~だけだと保護者の方に説明するには弱いと思います)
に取り組んでいきたいと思います
(すでに取り組んでおりますが、特に1,2について意識していきたいです)
あまりに良い本でしたのでクリニックに置いておきますね。
お子様に登校しぶりや不登校に悩んでいる方はぜひ手に取ってみてくださいね