【再投稿】胃腸炎ですが、おしりが赤くなってきました

現在、胃腸炎が地域で流行しております。嘔吐や下痢で受診されるのですが、その時に、0~1歳児の保護者の方に、「お尻は赤くなってないですか?」と聞くと、「そうなんです。赤くなり、痛がっている様子もあります」とおっしゃる方も少なくありません。

 これは、下痢の刺激によるおむつ皮膚炎 (おむつかぶれ)です。最初は、赤くなり、その後、びらん (皮膚ははがれる) を伴うことがあります。最初は症状はないが、重症化すると、排便時にしみたり、オムツ交換時に痛がって泣いたりする。さらに進行すると、痛みにより、常時不機嫌となり、睡眠障害・食欲不振に至る場合もあります。あなどれませんね。

 治療としては

 1) おむつ内の観察をこまめに行い、便が皮膚に接触する時間を最低限にします

 2) こすると悪化する可能性があるので、拭くのではなく、洗うケアを中心にします。

  霧吹やペットボトルにぬるいお湯をいれ、かけて流します。

 3)ワセリンや亜鉛華単軟膏により皮膚を保護します。

 4) 軟膏はすべて塗り直さず、汚染部分のみ剥がして塗り直します

 5)軟膏は厚めに塗布します

   6) 炎症が強く、皮膚の赤みが強い場合はステロイド軟膏を使用するが短期間にとど

  めます。長期間の使用はカンジダ感染のリスクがあるからです。

 

以上、参考になれば幸いです。

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