加熱式たばこには金属片誤飲のリスクもある

日本小児科学会雑誌では、小児科医が共有したほうがよい事故情報が掲載されます。2023年1月号の学会誌からの報告を共有したいと思います。

以下、学会誌の内容を一般の方向けに簡潔にまとめました。

日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会. Injury Alert (傷害速報) No.121

金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲による消化管異物, 日児誌 127: 55-58, 2023

 

まずは、概要ですが、

生後11ヶ月児。洗面所の棚の上に (児が届く範囲)置いてあった父のタバコステイックを誤飲。嘔吐などの症状はなかったが受診した。母が持参したタバコスティックは口に含むフィルター部以外が無くなっており,内属されている金属片も無くなっていた。

金属片はレントゲンで確認された。経過観察目的で入院となったが、ニコチン中毒の症状や金属片による血便をみとめず(誤飲から45時間後に便中に金属片を確認)、入院4日目に退院となった。

ACイラストよりダウンロード

 加熱式たばこは、たばこ葉が含まれるスティックに加熱のための金属片が内蔵された構造となっています。

文献より引用し改変

誤飲するとニコチン中毒だけでなく、消化管を損傷する危険があります。

お子様がつかまり立ちをするようになったら、厳重に管理しましょう。

というか、子育て中のご両親には禁煙していただきたいと思います🚭