【You tube】スギ花粉症に対する舌下免疫療法について

今日は、You tubeの新作を紹介したいと思います。

スギ花粉症に対する舌下免疫療法について

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内容を紹介していきます。

まずは、免疫療法がどんな治療かというと、アレルゲン、今回はスギ花粉ですね。それを含む薬剤を少量かた投与し、体をスギ花粉になれさせていくことにより、症状を緩和していこうという治療です。

これまでの治療との違いですが、これまでの治療は、内服薬や点鼻薬などで、鼻汁など出ている治療を押さえる治療、悪い言い方をするとその場をしのぐための治療でしたが、それに対して免疫療法は体質を改善していこうという根本的な治療になります。

 服用方法は、1日1回、舌の下に薬をおき、1分間したら飲み込みます(それまでに溶けます)5歳以上からが可能です。服用前後2時間は、激しい運動, 入浴を控える必要があります。どうしてかというと、激しい運動と入浴により、体内へのアレルゲンの吸収量が増加しアレルギー反応が誘発さらるからです。実際に、服用後に激しい運動をしてアナフィラキシーが誘発された例が報告されています。

 

最初は病院で2000JAUというアレルゲン量が含まれる製剤を服用していただきます。服用後は30分ほど観察します。その後は自宅で継続していただきます。経過が順調であれば、1週間後に5000JAUに増量します。以降は、この量で固定です。効果の出現には

ある程度の時間がかかりますし、3~5年間の長期間の治療が必要です。

次に安全性についてです。基本的に安全な治療です。これは、今のシダキュアという製剤の前に使用していたシダトレンという製剤のデータですが、約4割にアレルギー反応をみとめるものの、喉のかゆみや耳のかゆみなど軽度のものが大部分です。特に治療初期は出やすいですが、継続することで体が慣れて、治療開始2~3ヶ月後には症状をみとめなくなることが多いです。後は、スギ花粉飛散期は症状が出やすいですね、

次に治療効果のイメージです。症状が完全になくなるわけではありません。10ある症状が2~3に減れば良いなぁというイメージです。しかし、症状がゼロになる方も時々

みうけられます。

その他、注意点ですが、全員に効果がでるわけではなく、約20%が無効となります。

それは、2年間で判断させていただきます。治療したアレルゲンにしか効果はありません。残念ながらヒノキ花粉にまでは効果が及びません。3~5年間の治療を終了した後に、何年かして症状が再燃することがあります。ただし、治療の再開により、短期間で効果は出やすいです。最後に、当たり前かもしれませんが、服用忘れが多い場合は効果は期待できません。効果を期待するには70%以上の服用率が必要という報告もあります

 

診察の流れですが、初回に治療の説明と直近で実施していなければ血液検査(アレルギー検査)をします。2回目の受診で、アレルギー検査の結果説明と初回用(クリニックで服用)の舌下錠を処方します。初回服用日に処方すると薬局での待ち時間が生じてしまうからです。3回目に初回服用していただきます。皮膚テストと治療効果を評価するためのアンケートを待ち時間でお願いしております。

治療費についてもよく質問をいただきます。 

医療証のある方の場合は費用の負担はありません

3割負担の方の場合、治療開始前 (Visit1,2)で約6,000~7,500円, Visit3以降は、再診料と約材料で1月に2,000円+αとなります。

薬局の算定を把握していないので、ざっくりとしたものであること、ご了承お願い致します