子どもの肥満はアレルギー疾患なみに多い

 先日は、子ども肥満により、血液検査の異常や心血管障害のリスクであるメタボリックシンドロームになりうることをお話ししました。

 今日は、肥満のお子様がどれぐらい存在するのかとその背景, 生活指導についてお話していきたいと思います。

 肥満は小学校の間に2倍以上増える傾向が続いています。文部科学省による令和3年度の学校保健統計調査によると、6歳で男児5.25%, 女児5.15%であったのが、11歳では男児12.48%, 女児9.43%でした。 

 

https://www.mext.go.jp/content/20221125-mxt_chousa01-000023558.pdfを基に作成

 肥満児の増加の要因としては、成育環境の変化 (遊び場の減少, ゲーム), 食の変貌 (魚ばなれ, ファストフード, 清涼飲料水), 妊娠出産環境の変化 (低出生体重児), 心の問題 (不登校, いじめ, 発達障害, 無気力)など多様で複雑です。

 

 生活指導としては、

1) 冷蔵庫内に清涼飲料水やアイスの買い置きはしない

2) 体重測定を1日1回は必ず行う 

3) おかわりは野菜類を中心に

4) 運動をする

5) よく噛んで食べる

など。

まずは定期受診につなげていくことが必要ですね。

そして、いきなり全部だと難しいですよね(体重を少し気にしている私でも難しい😅)

1つずつsmall stepで体重が増えないということを目標に取り組んでいきたいですね。

まずは学校医になった杉本小と連携していきたいな。

 

参考文献

1.https://www.mext.go.jp/content/20221125-mxt_chousa01-000023558.pdf

2.岡田知雄, 子どもの肥満Q&A, 小児保健研究 2021, 80; 695~700