今日は、手足口病とおなじ夏かぜであるヘルパンギーナについてお話します。
1.原因ウイルスは?
エンテロウイルスのなかのコクサッキーA4 (CA4)が多く、次いで、CA6・5・10型が多いと報告されています。あれ? CA6は最近の手足口病の主要な原因ウイルスでもありましたね。毎年6~7月に流行のピークがあります。
2.どんな症状が出るの?
・発症年齢は1歳代に多く、ほとんどは4歳以下です。
・潜伏期は2~4日
・突然の発熱に続いて、喉が赤くなり、口腔内に小水疱が出現します (痛みを伴います)
・発熱は2~4日程度で解熱します。
・多くは予後良好ですが、まれにウイルス性髄膜炎を合併することもあります
3.治療は?
特効薬はありません。自然に軽快するのを待ちます。
ぐったりしている時は解熱剤を使用します。
発熱と口腔内の疼痛により、水分摂取ができない場合は、点滴あるいは入院加療を要する場合があります。
食事は、刺激のある食べ物 (辛みや酸味のある食べ物、熱い食べ物)は避けましょう。プリンやゼリー、アイスクリーム、ヨーグルト、栄養のある薄味のスープ、そうめんなど、子どもが食べやすいのど越しのよいものを、数回に分けて少しずつ食べさせてあげるとよいでしょう。
4.登園の目安は?
手足口病と同様に、24時間解熱し、食欲が普段通りとなれば登園可能です。
両者を区別する意味はあまりないかなと思います。原因ウイルスが共通しているからです(特にCA6)。治療方針も同じですね。最初に、喉の所見よりヘルパンギーナと診断した翌日に、手足を中心に発疹が出てくることはしばしばあります💦でも、患者さんの側からみると、誤診なのでは?と思ってしまいますよね。ですから、私は「発疹がでなければヘルパンギーナ, 発疹がでれば手足口病」と説明しております。
他の小児科さんも同様の悩みを持ち、似たような対応をされているみたいですね😃
https://twitter.com/nuno40801/status/1555718977413791744