新型コロナウイルス感染症の受診費用についての過去記事を改訂しました。
外来や電話で、医療証のない方に時々、「いくらかかりますか?」という質問をいただきます。今日は、それにお答えしていきたいと思います。
病院の機能 (当院は神奈川県より発熱診療等医療機関の指定を受けております No.1758)
によっても、金額は変わってきますので、すべての医療機関に適用できるわけではありません。また、コロナ関連の診療報酬はすごく複雑です。しかるべき所に電話をして確認しているものの、後で、変更となる可能性もあることご了承のほどお願い致します。
もし、間違いでないか?と思った医療関係者の方がいたら、やんわりとご指摘をお願い致します(調べてはいるものの、確実な自信がなく、すみません💦)
まず、基本ルールとしては、
・新型コロナのPCR検査や抗原検査の費用は公費で負担される
(ただし、鼻の中をこする手技料の25点 (3割負担で75円) には適用されない)
※2022年4月より手技料が5点→25点にあがりました。
→ 初・再診料, 発熱例などコロナが疑われる患者さんに対応するための加算, 処方箋料
などは患者さんの負担になる。
・新型コロナ感染症とすでに確認されている場合、療養期間中においては、来院での
診療, オンライン診療や電話診療は公費負担となります。
医療証のあるお子様の場合、通常の診療と同様、患者さんの負担はありません。
以下に架空の例を提示していきます。
ケース1:頭痛と喉の痛みがあり新型コロナウイルス感染が心配で受診した19歳。PCR検査を実施し、解熱鎮痛薬を処方し帰宅した。2日後に、新型コロナ検査が「陽性」と判明
A.3割負担で約2800円
※2日後の新型コロナウイルスの結果が「陰性」であっても同額です。
※新型コロナ以外の検査 。例えば、血液検査やインフルエンザの検査をした場合、
金額は変わってきます。
ケース2:前日からの発熱と喉の痛みで受診した33歳。抗原検査を実施し、解熱鎮痛薬を処方し帰宅した。当日、新型コロナ検査が「陽性」と判明
A.3割負担で約2600円
※当日「陽性」が判明した場合、処方箋料分の負担が約200円減ります。ただし、検査の感度は抗原検査≦PCR検査であることに留意する必要はあります。
ケース3:17歳。高校で新型コロナの同級生が複数いた。前日の朝から発熱とのどの痛みをみとめ、自宅で抗原検査をしたら「陽性」だった。当院で電話 (オンライン) 診療をし、新型コロナウイルス感染症と診断した。解熱鎮痛薬を処方した。
A.3割負担で1500円
(解説) 初診料やその他は発生します。処方料は公費対応となります
ケース4:36歳。お子様がすでに新型コロナウイルス感染症を発症している。昨日よりから発熱と咳嗽と倦怠感をみとめている。当院で電話 (オンライン) 診療をし、新型コロナウイルス感染症と臨床診断(みなし陽性)した。解熱鎮痛薬を処方した。
A.3割負担で1500円
(解説) 初診料やその他は発生します。処方料は公費対応となります
※成人の方で、民間の保険会社に申請予定の方は、みなし陽性でも認められるか、保険会社に確認しておくことをおすすめします。
ケース5:25歳。2日前にPCR検査が陽性にて新型コロナと診断されている。咳嗽がひどくなったため、オンライン診療を受け、咳止めを処方された。
A.0円
(解説)すでに診断されているので0円になります。
新型コロナ確定例は基本的に電話で対応しておりますが、最近は、お子様の状態が心配で受診を希望される方が増えております。
ケース6:7歳男児。3日前に微熱と咳嗽で受診しPCR検査を受けた。前日にPCR検査結果が「陽性」と判明。本日、高熱と息苦しさを訴え再受診した。呼吸状態の問題ないことを確認し、解熱薬を追加処方し帰宅した。
A.3割負担で0円
(解説) これも、すでに新型コロナ陽性と判明している方への対応なので、患者さんの負担はなくなります。
自主療養システムをご利用の方の場合
医療機関を受診せず、自主療養システムを利用して、新型コロナ 自主療養届出制度について - 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)療養を開始した方には、その後の受診時に公費は適用されません。