患者さんのことを考えた上での行動ならOKです

 先日、当院の事務さんのファインプレーがありました。ある日の午前診療終了後、事務のKさんより、「先生、すみません。かかりつけでない方の発達支援の予約の相談を受けてしまいました」と報告がありました。発達支援外来は現在パンクしており、かかりつけの方のみの対応するという運用にしております。事情を確認してみると、「通っている園で対応が難しいから、加配が必要と言われたようです。そのためには、医療機関での診断が必要と園より毎日のように言われているようです。その方は、すでに上の子が自閉症と診断されていて、他院に通院し療育も利用しています。兄の通院先では対応に1年半以上かかると言われ、他にもあたったものの電話すらつながらなかったようです。この方の場合、書類作成だけで、定期フォローの希望はなさそうです。お母さんがあまりにも辛そうだったのでお受けしました。すみません」と説明がありました。

 そこで、私がお母様と事前に電話でやり取りし、ある程度の知識があることと今後のフォローの希望ははないことを確認したうえでお受けしました(知識の全くない方なら、今後のフォローの希望はなくてもお受けできません)。事前にお母様とメールのやり取りをさせていただき、最小限の時間で、一般外来をパンクさせることなく、対応することができました。実際にお会いしてみると、かなり大変そうな状況でしたので、早期の支援につなげることができて良かったと思います。

かかりつけでない患者さん=断るというルールにとらわれずに、ご家庭の状況をふまえての、対応できるかも、という判断は素晴らしかったです。事務さんが、自分の考えを持って、行動できたことにとても嬉しく思いました。ただ、すみません、はいらないですヨ。患者さんの状況を考え、思考したうえでの対応であれば、私は注意しません。

ここは、「○○なのでお受けしました。先生、お願いします!でいいんです。当院は事務さんもなかなか熱いです😃

ACイラストよりダウンロードし改変