当院の発達支援外来を受診した方の転帰 【講演より】

今日は、当院の発達支援外来を受診した方の転帰についてお話します。

診断名についてはあえて割愛させていただいております。

 

・対象
  2020年4月~2021年8月の期間に当院の発達支援
  外来を受診した患者104名   (男児75, 女児29)

・方法
  診療録より後方視的に、初診時年齢, 診断, 性別
  初診時の困り事, 薬物療法の有無転帰について
  検討した。

講演スライドより

54%は通院を継続16%は積極的フォロー終了 (困り事がある程度解決し通院終了)  となっております。70%は自院でしっかり対応させていただいております。6%は消極的なフォロー終了 ( 困り事は残るが後は療育や学校・園に託し終診)としております 。しかし、小児科開業医の役割を考えると、この消極的なフォロー終了が増えるのがあるべき姿かもしれません。 

専門医療機関への紹介は7%でした。紹介例の傾向としては、私のざっくりとした印象ですが、小学生以上で2次障害の悪化が見られる例が中心です。

自己中断例が10%いたのは今後の課題です。フォローの希望なしは7%でした。これは、お子様の発達が心配で受診したものの、やっぱりもう少し様子を見たいという方が中心かなと思います。私の説明に納得できない様子だったので、私からセカンドオピニオンで他院受診を勧めた方もおりました。

診療所の中では、できることは限られており、なかなか難しいですね。保護者の方に対して、現在の診療への満足度、当院の診療に求めているもの、期待しているものなど、ニーズ調査をして、診療内容を見直す時期に来ているのかもしれません。