先日、日本アレルギー学会のオンデマンド配信で、「アレルギー診療への情熱を持ち続けるために~多様化する組織の中で自分の役割を考える」というテーマでシンポジウムがありました。
その中で、組織・リーダーについての話が興味深かったので紹介したいと思います。
演者は、私の尊敬する、前・日本小児アレルギー学会理事長の藤沢隆夫先生でした。
まとまりがないかもしれませんが、心に残った部分をご紹介します。
★組織作りについて
⚡ 可及的・柔軟に組織を作る
どの分野も、同じ事を続けているだけでは生き残れない。
・医療ニーズを知る、掘り起こすことも考える
・今の資源 (建物、人員、設備)を生かす
限られた資源で何が出来るのか?
クリックだから、人材不足だからできないのではなく、どのようにしたらできるのかを考えていくことが大事だと思います。
・変化 (外的・内的)を躊躇しない
⚡多様性について
・多様性の形
人口統計学的多様性 (性別、人種、年齢、信仰)
認知的多様性 (異なるものの見方や考え方)
以下の本を紹介してくださいました。
多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織 | マシュー・サイド |本 | 通販 | Amazon
・多様性を取り入れるためには
1.無意識のバイアスを取り除く
2.若い人材とベテランチームとの定期的なコミュニケーション
3.与える姿勢:Giverは成功をおさめやすい
★リーダーについて
あるべきリーダーの姿は?
・メンバーの考えを十分に聞く
・自分の誤りを認める
・変化を躊躇しない
・常に新しい事へ挑戦する姿勢
・診療の中で、リサーチマインドを持ち続ける
与えられた役割を果たすための5つのキーワード
1.患者さんのために・・(医療の原点)
2.新しい事・・・(イノベーションが発展につながる)
3楽しく・・(楽しいから頑張れる)
4.チームワーク
5.健全に(健全経営は全ての土台)
とても素晴らしい講演でした。私が心の中で考えていることを後押ししていただいた気持ちになりました。これからの小児科は、アフターコロナ後も、少子化や学校や園における感染対策の継続(マスクや手洗いは良いこととして残るでしょう)などにより、
運営は厳しくなるでしょう。あくまでも私の憶測ですが、10年後には10~20%がクリニックを閉鎖せざるを得なくなるのではないでしょうか。これまで通り通常に診療をしているだけでは存在できなくなると思います。
当院は、ようやく私の考える土台ができつつあります。小さい組織ですが、藤澤mindで組織運営を進めていき、時代に合わせた地域の子育て支援を継続していきたいと思います。