【自閉症協会座談会】乳幼児期&悪徳医者には気をつけましょう

日本自閉症協会 http://www.autism.or.jp/dougahaishin/douga.html

より、座談会がシリーズで配信されます。

名のあるメンバーの座談会で見応えがあります。

 

第3回は「乳幼児期」です。

 

自閉症は増えているのか?

 自閉症は、増えているわけではない 

 本来は慢性疾患は正規分布する

 以前は知的障害ありに分布が偏っており、おかしいなとは感じていた

 今は知的障害のないケースが典型

 概念が広くなり認識が広くなったから増えたように見えるのではないか

 

根拠のない治療の弊害

TMSという磁気刺激治療(うつ病には適応あるが、自閉症にはない)やグルテンフリーダイエットなど、根拠のない治療を受けに行く人も少なくない。その結果、現時点で、最も重要なアプローチである、療育の開始が遅れることが問題

自閉症協会としてアプローチへの推奨レベルも出していけないかない。

米国では自閉症と診断されたら、その後に、何をすべきかが記載された100日キットが届く。診断された人を早期に適切な支援につなげていける。

 

保護者の方の、治る可能性が少しでもあるなら試してみたい気持ちは良く分かります。

しかし、こうした保護者の気持ちを逆手に取り、根拠のない治療を高額ですすめてくる許したがたい、悪徳医者も世の中に存在します 。100歩譲って、悪気はなく、効果があると信じていたとしても、根拠の乏しい治療を患者さんにすすめている時点で医者としては失格です。療育開始が遅れ、お子様の成長の可能性を奪ってしまうのも大問題です

先日、私が以前お世話になった、小児科開業医の先輩より、「知的障害のある自閉症のお子様が、北関東にある某医院で、自閉症に効果のあるという注射治療を受けている」という話を聞きました。当然、自閉症に効果のある注射薬は世の中に存在しません。その医院のHPを見たらもはや宗教といった感じでした。可能であれば、注意喚起を自閉症協会や関連学会から出していただきたいと思います。