学習障害へのアプローチ

週末は大阪医科薬科大学LDセンターの講演を2本視聴しました。50分の講義が計5本あり、視聴しきれるのか心配でしたが、講演内容が素晴らしく、土日で視聴できました。

1本目は若宮英司先生による「LDとディスレクシアはどう違う?」。これまで、どこまでがLDに含まれるのか、モヤモヤしたものがありましたが、講義により、定義を完全に整理でき、すっきりしました。2本目は筑波大学の熊谷恵子先生の「算数障害の正しい理解と指導」。もともと熊谷先生の著者を読んでおりましたが。大変勉強になりました。

外来の時間では、しっかりアセスメントする余裕がないので、過去のテストの答案を持ってきていただき、そこから分析をしていきたいと思います。

算数障害とは別に、10%強存在する、知能境界域 (IQ70~85%)の児は、小学校5年生以降の算数についていくのは難しいというお話もインパクトがありました。

学習障害のお子様をアプローチしていて難しく感じるのは、本人への動機付けです。小学校3,4年生で初回の介入となると、1日5~10分ほどの取り組みでも嫌がってしまう場合があります。散々つらい思いをしてきたので当然かなと思うところはあります。ビジョントレーニングのように楽しみながらできるよう工夫していかないといけないですね。

また、目標の設定も課題です。生活に困らない程度を目標にするのか?、それともその先の進学、就職まで見据えていくのか?

医療機関としてどこまで介入するかというのも悩みどころですが、今はあらゆることを学び、支援の引き出しを広げていきたいと思っております。