映画「梅切らぬバカ」を観てきました

12/2(木)は映画「梅切らぬバカ」を観てきました。

ざっくりとしたストーリーですが、主役は、50歳になる知的障害を伴う自閉症の息子の忠さんを持つお母さん。彼の働く作業所で、そこの運営するグループホーム (GH) への入所をすすめられ、将来を考え忠さんを入所させることを決意する。そこのGHは、地域住民から「土地の価値が下がる」「うるさい」「過去に起きたトラブル」などで反対運動にあっていた。忠さんはGHでの環境の変化に戸惑い、抜け出したところで、近隣の住民とのトラブルに巻き込まれてしまう。それによりGHにいられなくなり、家に戻ってきてしまう。重たい内容であったが、これは現実に日本でもこれから起こりうる(すでに起こっている?)ことなのかな。暗い部分ばかりでなく、最後にトラブルのあった隣の一家に、忠さんの存在を認めてもらえたことは、戦略によっては地域で共存できる可能性もあるよというメッセージなのかもしれない。

映画を観て、保護者の高齢化による育児?への限界と将来への不安 (8050問題)は

あるものの、

1) 保護者の一緒に暮らしてきた子を手放す不安 (子離れが難しい)

2) 本人の長年慣れ親しんだ家から新しい環境であるGHへの戸惑い・混乱

3) GHと地域住人との関係など

等の要因で、障害者のGHにおける自立は難しいなと感じました。

かといって、施設も虐待のニュースを目にすることが多く、保護者としても不安が

強いかなと思います。

保護者の究極の心配は自分の死後ではないかと思います。しかし、国は、児童発達支援・放課後デイなど18歳までは力を入れて補助しておりますが、それ以降の、就労や住居に関しては手厚くないような印象です。卒後の方が人生は長いのですが・・・。

また、保護者側でも、最近は、一昔前と違いそれなりの支援が得られるようになり、患者会や親の会に入会する方は減っています。必要な知識はSNSで得られますし、時間や会費のかかる会にわざわざ入会する必要を感じないかもしれません。しかし、お子様達が暮らしやすい世の中を作って行くには、皆で力を合わせて、一緒に声をあげていくことが重要です。

もう少し、就労や親の死後についても勉強したら、まだ早いと思われるかもしれませんが、お子様が小学生のうちに保護者の方に長期的なお話をさせていただくことも始めて

いきたいと思っております。