溶連菌感染症について

  1. 溶連菌ってどんな細菌?

☑  小児の咽頭扁桃炎の原因の15-30%を占めます。

☑  発熱, 強い喉の痛み, 舌のブツブツ (苺舌) などの症状をみとめます。

☑  通年性ですが、冬から春にかけて流行します。

☑  感染経路は飛沫感染で、潜伏期は2~5日です。

 

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2.どのように治療していくの?

☑ 5日間のセフェム系 or 10日間のペニシリン系抗菌薬の内服で治療します。

☑ 治療開始後1~2日で解熱しますが、抗菌薬は最後まで内服してください。

☑ 感染力は内服後24時間で消失します。

☑ 発熱や咽頭通などの症状が改善した翌日より、登校・登園可能です。

 

3.腎炎について 

咽頭炎の1-2週間後に腎炎を続発することが知られています。

☑ 症状として、コーラ色の尿, 尿量低下, むくみ,

 高血圧を認めます。

☑ 抗菌薬を内服していれば、発症は極めて稀です。

☑ 以前は咽頭炎の治療後に、尿検査を実施していましたが、 腎炎の発症頻度は極めてまれであること、1回の尿検査だけでは腎炎がないと断言できないことから、当院では、2018年4月より尿検査を中止しています。

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  1. 再受診のタイミング

☑ 治療開始2日後 (抗菌薬が効いているか効果判定をします) 

☑ コーラ色の尿やまぶたの腫れを認めた場合 (腎炎発症の可能性があります) 

 

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