新型コロナウイルスと気管支喘息 2

以前に日本アレルギー協会の機関紙 (Vol22 (3), 2020) で、アレルギー専門医の先生2人の対話形式で掲載された、「新型コロナウイルス感染症と喘息」についての記事を紹介しました。

 

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 今回は、その続編を紹介します。

・喘息患者が、新型コロナに感染しても、1~2割の方にしか発作は認められなかった。

吸入ステロイドは、新型コロナウイルスの受容体(侵入部位)である、アンジオテンシン受容体 (ACE2)の発現を抑える

・吸入ステロイド薬は、ウイルスが体内に入り込む際に用いられるセリンプロテアーゼ(TMPRSS2) というタンパク質分解酵素を減少させる。

・吸入ステロイド薬のうち、シクレソニド (オルベスコR)は、3例で症状の改善を認めたことより、有効な治療法として確立されることが期待されたが、COVID-19肺炎初期~中期にシクレソニド吸入を使用し改善した3例 (kansensho.or.jp) その後の臨床試験では、有効性は示されなかった。

(愛着のある足柄上病院からの発表でしたが、残念でした・・・)

 

とにかく、現在の治療をしっかり続け、発作が起きぬようコントロールしていくことが大事ですね。