小児アレルギー学会参加記 1 アレルギーと体内時計

現在、Webで小児アレルギー学会が配信されています。

その中で学んだことを記事にします。記事というか私自身のメモですね・・・。

数日前の記憶で記事を書いておりますので、講演内容のすべてではなく、特に私の記憶の残っている事に限定されます。また、一般の方にとって、比較的分かりやすい内容のみの紹介といたします。

 

アレルギーと体内時計についての講演がとても興味深かったです。

アレルギーは夜間に増悪しますが (喘息は夜間の咳嗽が特徴の一つ)、それがアレルギーをに関与する細胞の体内時計のリズムによるという講演でした。

 

夜は寝て、日中に活動することは重要

→ 夜勤の多い看護師は乳がんの発生リスクが上がる

  食事時間を決めていないマウスは肥満する

  体内時計遺伝子をなくしたマウスは肥満→短命

 

アレルギーは夜間に増悪する (喘息は夜間の咳嗽が特徴の一つ)

マスト細胞 (アレルギーに関連した細胞) の体内時計がアレルギー反応を制御している。

また、体内時計の周期は24時間20分で、副腎という臓器に、がマスト細胞の体内時計をリセットする働きがある。これらをマウスを用いたデータを示してくださいました。

 

 進化の過程で夜にアレルギー反応が活発になるようになった可能性がある。もともとアレルギー反応は寄生虫や蚊などに吸血生物に対する防御機構として発達した。これらの生物の活動は人の寝ている夜に活発になる。それで、夜の方がアレルギー反応が活発に起こるようになったのではないか。

 

皮膚バリアは日中は高まり、夜間は低下することも報告されている

(昼は紫外線から身を守るために防御力up?)

資生堂がそれを利用したスキンケア製品を開発中

 

朝食の時間やストレスも体内時計のリズムに影響

 ポジティブな感情は朝にピーク、ネガティブな感情は夜にピーク 

 

(コメント) 睡眠時間だけでなく、夜に眠るということが人間にとってとても重要ですね。演者の先生は、現代人は慢性的な社会的な時差ボケ状態とおっしゃっていました。

私の勝手な推測ですが、近年のアレルギー疾患の頻度の増加と関連している可能性があると言いたかったのかもしれません。演者の先生の論文を読んでみたいなと思いました。