オンライン診療一時休止を考えております

当院では、緊急事態宣言が出されて以降、LINE電話を使用したオンライン診療を始めてきました。オンライン診療は、率直に言うと、クリニックにとってデメリットの方が大きいです。受診希望の患者さんとのやり取り、処方箋の薬局へのFAX、処方箋の原本を薬局へ届けるなど通常の窓口診療と比較して、スタッフの手間がかかります。さらに、保険制度から支払われる診療報酬が通常の診療と比べて低く (30-40%減)、また処方箋を薬局に郵送するために切手代もかかります。

それでも、コロナが心配で受診したくても、できない方のために、実施してきました。

実際に、便秘がつらくても受診できなかった子、喘息発作を我慢していた子も少なくなく、多くの感謝の声をいただき、スタッフ一同導入してよかったと感じておりました。

その後、緊急事態宣言が解除され1カ月以上が経過しました。新しい日常が始まり、学校や園が再開し、クリニックにも活気が戻ってきました。

 先行きがまだわからないので、オンライン診療は中止せず、残しておきました。しかし、本当にコロナが心配でオンライン診療を利用しようとしているの?、楽だから利用しているんじゃないの?という方が目立ってきました。例えば、当院では、電話回線をふさがないよう、LINE電話を使用しているのですが、「LINE電話は使用したくないので

直接来院します」と言ったっきり、その後の受診がなかった方がおりました。また、1度決めた薬局から、薬の郵送料を負担してくれる薬局への変更を依頼してくる非常識な方がいました。スタッフがこうした方達の対応に時間を消費すると、直接来院した方に対して、待ち時間が長くなる、など不利益が生じてしまいます現状では、私達にとって、患者さんたちの役に立てる喜びより、オンライン診療の負担の方が大きいという状況に陥っております。

 本当に当院を信頼し、通院してくださっている、かかりつけの方の大部分は、緊急事態宣言解除後は、対面診療で受診してくださっております。 私には医師として診療するだけでなく、管理者として、スタッフが大事な仕事により打ち込める環境づくりをしていくという仕事があります。総合的に判断し、オンライン診療を一時休止の方向で考えていくことにしました。7/11(土)のスタッフカンファレンスで、具体的な方向性や細かい対応(電車で30分以上かかるような遠方の方は継続するかどうかなど)を話し合った後に、一時休止にしたいと思います。

 

 当院では、昨年度より、毎週土曜日に、スタッフ全体で会議を開いています。内容は、医学的な知識やニュースのアップデート、患者さんへのサービス、ミスがあった場合のその報告と今後に向けた解決策の話し合い、などです。現在も、複数の新たな計画が進行中ですので、ご期待ください。