当院における新型コロナウイルスとの戦闘態勢について (補足) ※4/25追記あり

HPのお知らせに掲載した新型コロナ対策について補足します。

他の医院でも実施しているような感染対策はすでに解説不要でしょう。また、予防接種・健診と一般診療は従来より分けておりました。

 

病状の安定している方への電話再診やオンライン診療

課題をつぶしつつ進化中です。

オンライン診療は、「視診」「問診」のみなので、医師の5感を使用した十分な診察ができません。また、重要なことを紙に書いて渡すなどもできません。

対面式の診療と比較して劣る可能性のあることをご了承お願い致します。

 

また、病状によっては受診していただく可能性があります。例えば、喘息の患者さんで、お母さんは「たいしたことない」とおっしゃっていましたが、実際に来院していただくと、発作を起こしており吸入治療を要したこともありました。

 

今のところ、かぜ症状の受診のかたは極めて少ない状況なので、HPで待ち時間を確認しながら来院いただけるとスタッフ一同嬉しく思います。

(やはり、子供たちに会えると嬉しいです!)

 

【新型コロナのトリアージについて】

小児例は約80%が家族内の感染という特徴があります。

症状としては、成人同様、発熱, 咳嗽が多いです。その一方で、鼻汁や消化器症状(腹痛・嘔吐)は少なく、CDC (米国疾病予防管理センタ)からの報告では、小児例のうち、鼻汁は7.2%, 腹痛5.8%, 下痢13%にのみ認められました。

味覚障害や嗅覚障害、強い倦怠感も小児例での頻度は不明ですが、新型コロナを

疑う重要な情報かなと思います。

これを踏まえて、コロナトリアージ問診票を作成しました。

以下の12項目です。ここから、大部分を事前に判別できることを期待しています。

当院は「医療を通じて全ての方が笑顔で暮らせる地域作り」を目指しております。

地域に、ベトナム出身やフィリピン出身の方も少なくありません。そこで、ベトナム語版や英語版も作成しました。近日中にHPにアップいたします。

  1. この2週間で家族内に発熱, 咳, 息切れ, 味覚や嗅覚の異常をみとめた方がいる
  2. この2週間で人の多いところに外出した(保育園や学童など含む)
  3. 1週間以内の5度以上の発熱
  4. 鼻汁
  5. 呼吸が苦しそう
  6. 嘔吐あるいは下痢
  7. (3歳以上) 味覚の異常(食事や飲み物の味がわからない)
  8. (3歳以上) 嗅覚の異常
  9. (10歳以上) これまで経験したことのないだるさ
  10. 咳嗽により何度も起きる
  11. 水分が取れない(普段の半分以下) 

少しでも新型コロナが疑われる患者さんは下の写真のようなフル装備で対応致します。

(気合いのはいった院長先生です)

診察場所も車中や他の患者様のいない時間帯で対応いたします。

 

【積極的な漢方薬の処方】

日本小児感染症学会のHPで、http://www.kansensho.or.jp/modules/news/index.php?content_id=140 漢方薬が新型コロナの予防・治療に有用な可能性について記載されております。当院では、コロナウイルスの検査はできませんが、発熱や咳嗽をみとめる方には、インフルエンザの治療で比較的使い慣れている麻黄湯を中心に提案させていただきたいと思います。

 

2009年の新型インフルエンザの流行初期、他院で診察拒否された患者さん達を当院では、院長が駐車場まで足を運び対応しておりました。

今回も、コロナに負けず、地域の皆様が笑顔でくらせるよう、サポートいたしますので、よろしくお願い致します。

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